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グラニーニット、どうやって粋に着こなす? 【ファッションプロの週間コーデ予報/由田静編】 - VOGUE JAPAN

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Photo: Streetstyleshooters / Getty Images

編集N 急に冷え込んできましたね。いよいよニットの季節がやってきました。ここ何年かレトロでグラニーなニットが人気で、私も気になってはいるんです。しかし可愛い印象が強いアイテムがゆえ、何も考えずに着ると幼く見えてしまったり野暮ったくなってしまったり……難しいなと感じていて。なので今週は大人でも上手に取り入れるためのコツを教えてください。

由田 気づけばニットが楽しい季節に突入ですね。私はシンプルなものから派手なデザインまで、幅広くニットを着る派なので、今日は自分の経験談をもとに色々お話できればと思います。

編集N ちなみに由田さんが今すぐ着たいなと思っているニットはありますか?

由田 たくさんあるのですが、今の時期だと日中はまだ少し暖かい日もあるのでアネット・ウェーバーとアンナ・フォン・シルヒャーがお揃いで着ているミュウミュウ(MIU MIU)のノースリーブニットが可愛いと思って見ていました。胸もとがほどよく開いているので、ほっこりし過ぎずモードに見えるところがいいですよね。

編集N これくらいのバランスだったら、可愛過ぎるのは苦手な人でも取り入れやすそうです。レイヤードもできるし、ニット分量の少ないものからトライするのもありですね。

Photo: Splash/AFLO

由田 肌見せは野暮ったさを回避するのにすごく有効なテクニックですが、本格的に寒くなってくると辛いので今のうちに楽しんでおくべき。素肌にカーディガンを着るスタイルが最近トレンドですが、カイア・ガーバーみたいにさりげない感じだと甘い色のニットでもすごくスタイリッシュな印象になりますよね。

編集N 素肌にカーデは、私も今年絶対トライしてみたいスタイルのひとつです。スカーフを合わせるのも粋ですね、参考になります!

シャープなヘアスタイルで野暮ったさを回避。

Photo: Splash/AFLO

編集N いろんなスナップを見ていて、私はこのケイティ・ホームズについ自分の姿を重ねてしまいました。ニットは甘すぎないものを選び、デニムで引き算しているはずなのになぜかスタイリッシュさに欠けてますよね…。これは、多くの人が一番陥りやすいパターンな気がします。

由田 私が思うに、ヘアスタイルに原因がある気がしますね。グラニーニットだけに限らずですが、秋冬は着こなしが重たくなるのでヘアスタイルがすごく大事なんですよ。タイトな感じにまとめるだけで、かなり印象が違ってくると思います。

Photo: Backgrid/AFLO

由田 その点、ヘイリー・ビーバーはすごく分かりやすいお手本かも。ほっこりしがちなアランニットをアップヘアとサングラスでシャープに引き締めていますよね。

編集N なるほど。ただ潔いアップヘアは顔の形がすごく強調されるので、ちょっと抵抗を感じてしまう人もいると思います……私がまさにそうなのですが(笑)。

由田 フェイスラインを出したくない人やヘアアレンジが得意ではない人は、ボブヘアにすると楽かもしれません。

Photo: Christian Vierig / Getty Images

編集N 確かにリサ・ハンブエックみたいにパツっとした切り方のボブはスタイルアップして見えていいですね。小柄な人でもバランスが取りやすくなりそうです。

由田 本当にその通り。顔まわりがシャープな印象になるだけで、手持ちのアイテムでも今っぽく見せることができるので。私は秋冬になるほど髪型をすごく意識します。毛先のボリュームひとつで見え方が違ってくるので、全体のバランスを見ながらいろいろ試してみるといいと思いますよ!

ガーリィなデザインは気負わずシンプルに取り入れるのが◎。

Photo: Raimonda Kulikauskiene / Getty Images

編集N 今シーズンはディテールまでガーリィなものもよく見かけます。ミエ・ユエルのようなフリル襟はトレンドのひとつですよね。でもこの取り入れ方は果たして正解なのでしょうか…?

由田 アイテム自体は悪くないのですが、着こなしがちょっと残念ですね。ここまでしっかり胸もとを見せるなら、脚はもう少し隠した方がバランスが良さそう。素肌感を強調し過ぎるとニットの可愛らしいイメージとちぐはぐになってしまって、違和感が生まれますよね。ボトムをプラスしたり、サンダルをブーツに変えるだけでかなり印象が違ってくると思います。

Photo: Isa Foltin / Getty Images

由田 分かりやすい例だとマリア・バルテチコがまさにそれは実践していますね。彼女はヘアスタイルとのバランスの取り方も上手!

編集N ニットが甘いから引き算しなきゃと思ってしまうのはわかるのですが、やり過ぎるとまたバランスがよくないということですね。

由田 そうです。先週のシアーアイテムのときと同じですが、あまり構え過ぎず普段のスタイルに取り入れるくらいのバランスでいいと思いますよ。

Photo: splash/AFLO

由田 悩んだらまずデニムコーデから始めて、もう少しモード感が欲しくなったらベラ・ハディッドみたいなレザーパンツとのコーデに挑戦するのもいいですよね。

編集N ニットとレザーの組み合わせは、シンプルだけどサマになりそうですね。

由田 パンツだとハードに感じてしまうという人は、レザーの台形スカートなどでも可愛いと思います。もう少し捻りが欲しい人はパテント素材もおすすめ。

編集N グラニーニットはそこまで気負わなくてもいいということですね。少しコツが掴めてきた気がします。

メリハリを意識することでグラニーニットを大人っぽく。

Photo: The Image Direct/AFLO

編集N グラニーなニットあるあるだと思うのですが、ついレトロなムードに引っ張られてしまいがちじゃないですか? おしゃれ上手なデュア・リパもこの日は野暮ったく見えている気がして。足首を見せるなどして、抜け感を取り入れた方がよかったのかなと思いました。

由田 彼女はその野暮ったさをも可愛く見せるオーラがあるけれど、確かに私たちが真似すると難しいバランスではありますよね。

編集N 由田さんがニットを選ぶときやコーディネートのときに気をつけていることはありますか?  

由田 ニットは一目惚れして購入することが多くて、首もとが詰まっているものがあれば開いているものもあるし、デザインやサイズも本当にバラバラなんです。なので私はボトムや足もとでバランスを調整することが多いですね。詰まって見えるようなニットには細身のパンツや柔らかい素材のボトムを合わせて引き算します。

Photo: Christian Vierig / Getty Images

編集N グラニーなニットもどちらかといえばボリュームが出るタイプが多いので、ボトムはやはりコンパクトにまとめるのがセオリーなのでしょうか。

由田 確かに失敗はしにくい組み合わせですが、ゆるいシルエットのボトムでもバランスよく見せることは可能です。マリア・ベルナードみたいに全体のメリハリを意識するといいのではないでしょうか。

編集N これはレイヤードも効いているんでしょうか?

由田 レイヤードや縦長のシルエットを強調している点はもちろんですが、一番のポイントは色と異素材の組み合わせでメリハリを強調しているところですね。グリーンと黒という配色、スーツ風のやや光沢感のあるパンツとニットの組み合わせでコントラストをはっきりつけたのが勝因です。チャンキーなシューズもツヤがあるので重くなり過ぎずバランスがいいですよね。

編集N なるほど。綺麗めのパンツとの組み合わせだと、より幅広いシーンに応用できそうでいいですね。髪型もそうですが、少しマニッシュな感じを意識するとビギナーでもグラニーニットを取り入れやすいのかなと思いました。

由田 そうですね。まずはきれいめなスタイルにプラスするところから始めて、オフの日はカジュアルに楽しんでみるといいのかなと思います!

由田さんのグラニーニットスタイルをご紹介。

最後に、私がお気に入りのグラニーニットをご紹介したいと思います。こちらは今注目しているブランド、ヤンヤン(YAN YAN)のトップとパンツ。デザイナーのルーツが感じられるオリエンタルで可愛らしいデザインも好きなのですが、残糸を積極的に使ったサステナビリティへの取り組みにもすごく共感しています。

リアルプライスでありながら上質さもしっかりあるので大人にもぴったり。私はあまりほっこりはさせたくなかったので、オイルを使ってへアをタイトにまとめ、チャンキーなシューズを合わせて全体を引き締めてみました。

そしてこちらは去年に引き続き活躍させたいと思っているコム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)のプリントニット。直球レトロなデザインなので正直なかなかコーディネートが難しいのですが、去年はレザーやダメージデニムなどに合わせて着ていましたね。

今年も引き続きそういった強めのテンションで取り入れたいとは思っているのですが、また新しい着方も見つけたいなと思っています。

そして最後にいろんなタイプの人におすすめしたいのが、アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)。このニットは今シーズンのものなのですが、鎖骨が少しだけ見える襟ぐりの開き加減、ボーダーの配色、袖のたるみ具合が秀逸。この型は使いやすくて好きなので、他にも持っています。

アクネのニットはトレンド感がありながら大人っぽくモードに取り入れられるものばかりなので、是非チェックしてみてください。

Profile
由田静
スタイリスト。『VOGUE JAPAN』をはじめさまざまなモード誌や広告などにて幅広く活躍。トレンドをミックスしたキャッチーなスタイリングに定評がある。

Text: Asa Takeuchi Editor: Airi Nakano

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October 18, 2020 at 06:00PM
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