裁判員裁判の仕組みを多くの人に知ってもらおうと県内の大学生らを対象にした裁判員裁判の体験会が１２日、高松市の高松地方裁判所で行われました。
この体験会は高松地方裁判所が開いたもので、事前に応募した県内の大学生ら７人が参加しました。
体験会では夫婦間のトラブルから起きた殺人未遂事件の刑事裁判を扱い、夫を包丁で刺した妻に科す刑の重さを話し合いました。
参加した人たちは法廷で弁護士や検察官から提示された証拠や、被告の妻役の女性からの話を聞きました。
このあと裁判官と一緒に別室へ移動し、科すべき刑の重さを議論しました。
この中で参加した人から妻が包丁で夫を刺した傷は深く、重く受け止める一方、この妻は２か月に１度の頻度で夫から暴力を受けていたことも考えなければならないといった意見が出ました。
また別の参加者からは今回の事件は夫婦げんかの延長であったとも考えられることから夫から暴力があったとしても妻が包丁で刺した行為を軽くみてはいけないのではないかという意見も出ました。
そして裁判官から殺人未遂の罪の量刑について説明を受けたあと参加した人たちが話し合って投票した結果、懲役３年、執行猶予５年とする判決を被告の妻に言い渡しました。
体験会に参加した法学部３年の女子大学生は「今回の裁判は量刑判断だったので模擬体験といっても難しかった。裁判官の人たちと話す中で同じ事件でも人によって見る方向が違い自分の中で意見をまとめるのが面白かった」と話していました。
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October 12, 2021 at 04:57PM
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