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山陰中央新報社|おもしろサイエンス(5) どうやって陸に上がれたの? - 山陰中央新報

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図1
重い体を支えるためカルシウムを吸収

 今から3億8500万年前、古(こ)生(せい)代(だい)と呼(よ)ばれているころです。「ユーステノプテロン」という、魚に似(に)た生き物が水から陸に上がりました。大きさ1メートルくらいの背(せ)骨(ぼね)をもった動物です(図1:愛(あい)称(しょう)「ユース」くんです)。そのころ、陸にはシダのような植物やクモのような生き物がいました。しかし、背骨をもった動物はまだ陸にいませんでした。

 プールのなかでは体が浮(う)きます。しかし、陸に上がると、重力のため体が重くなります。陸に上がるためには、体重を支(ささ)えるかたい骨(ほね)でできた手足が必要でした。骨をかたくするのは「カルシウム」です。

 海の水は塩からいです。その塩のなかにカルシウムがたくさんあります。しかし、陸ではカルシウムは食べ物のなかに少ししかありません。そのため、食べ物からカルシウムをたくさん体のなかに吸(きゅう)収(しゅう)しなくてはいけません。それをたすけたのが「ビタミンD(ディー)」でした。

図2 (イラストは筆者作)
 ビタミンDは、体のなかに少しあるだけで、カルシウムをたくさん吸収するはたらきがあります。このビタミンDのおかげで、骨はかたくなり、動物は陸に上がることができました(ビタミンDは魚やキノコに含(ふく)まれています。太陽の光をあびるとわたしたちの皮ふでもつくられます)。

 骨のカルシウムは、「アパタイト」ともいいます。また、骨は軽くて丈(じょう)夫(ぶ)な「コラーゲン」も含んでいます。わたしたちの骨が強いのは、かたい「アパタイト」と折れにくい「コラーゲン」からできているためです(図2)。

東京工業大名誉教授 田中 順三
東京工業大名誉教授 田中 順三

■略(りゃく)歴(れき)
 1949年生まれ、鵜(う)鷺(さぎ)小、鵜鷺中、大社高校卒。静(しず)岡(おか)大学理学部卒、東京工業大学名(めい)誉(よ)教(きょう)授(じゅ)、工学博士、中国:四(し)川(せん)大学名誉教授

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August 26, 2020 at 12:43PM
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