「どうやって受け取るんだ」米ホームレス給付金届かず - 中日新聞

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８日、米ワシントンで、道路脇に並ぶホームレスたちのテント

　米国のバイデン大統領は新型コロナウイルスによる経済的な打撃を緩和するため、三月から一人当たり最大千四百ドル（約十五万円）の現金給付を始めた。だが、路上生活者（ホームレス）は受給資格があっても受け取れない状況が続いている。一定の所得層は昨年の計千八百ドルの現金給付も含め総額三千二百ドルを手にする一方で、資金を最も必要とする人に届かず、格差が生まれている。　（ワシントン・吉田通夫、写真も）

　給付の実務を担う内国歳入庁（ＩＲＳ）は十四日時点で、給付金を三千七百六十億ドル（約四十一兆円）分支払ったと発表した。予算は四千百四十億ドルなので、法案が成立した三月十一日から一カ月ほどで九割を支給し終えた計算だ。日本政府が全国民に十万円を配った特別定額給付金に比べてかなり早いが、ホームレスたちは迅速対応から取り残されている。

　「給付金？　どうやって受け取るんだ？」。ワシントン市内の公園で寝泊まりしているキャロッブさん（６０）は、現金支給の存在を知らなかった。トランプ政権時の昨年の二回の現金給付も、やはり知らずに受け取らなかったという。

　米国民なら、だれでも受け取る権利はある。ただし、政府は前年の確定申...

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