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魚とれる海 守りたい 富山湾の清掃続け30年超 俣本 浩司さん(82) - 中日新聞

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富山湾の清掃に取り組む俣本浩司さん=富山市で

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 きときとな魚が食べられるように−。俣本浩司さん(82)はそんな思いを胸に、富山湾の清掃活動を三十年以上続けている。毎日欠かさず掃除を続け、清掃ボランティア団体も立ち上げてきたが、高齢により体力の衰えが見え始め、活動を担ってくれる次世代の登場を願っている。(聞き手・山岸弓華)

 −どんな活動を。

 毎日夜明けとともに、浜黒崎海岸や大村海岸などを車で巡り、砂浜に流れ着いた流木や発泡スチロールを回収している。今まで年間三〜十トンのごみを集めてきた。昨年十月にあった「世界で最も美しい湾クラブ」世界総会にあわせ、回収したごみや環境標語を県民会館で展示した。意欲のある若者に活動を知ってもらい、取り組みを始めるきっかけになればいいと思う。

 −活動を始めたきっかけは。

 食肉販売をしていた三十代のころ。学校給食に肉を卸すことを通じて、食の大切さを知った。もともと釣りが好きだったこともあり、子どもたちがきときとな魚を食べられるようにと、地域への恩返しの意味も込めて清掃を始めた。よく捨てられている発泡スチロールは粒が細かく、魚が誤飲してしまう。近年富山湾での漁獲量が減少しているのも、海洋環境の悪化が一因なのではないか。

 −高齢で体力面に不安を抱える。

 ボランティア団体「富山湾海岸をきれいにする会」を二〇一四年に立ち上げ、月に一回清掃に取り組んできたが、会員の高齢化が進み、今年三月末をもって解散した。私自身も、脳梗塞と心不全を患い、体力的に限界を迎えつつある。そこで、決まった活動がなくとも、地域の人が自主的に清掃に取り組んでくれるよう「無人ごみボックス」を考案した。ボックスは、角材を地面に打ち付け、上部にごみ袋を詰めた箱を取り付けたもの。たまに様子を見に行くと、ありがたいことに、誰かがごみを集めてくれている。

 −これからも清掃を続ける。

 ボックスに「いつもきれいにしてくれてありがとう」という感謝のメッセージを添えたら、近隣の住民から「認めてくれて、うれしい」と声をかけられた。清掃を通じて、地域の絆も強まっていると思う。清掃しては汚くなり、の繰り返し。それでも、誰かがやらないと海が死んでいく。協力できる人はぜひ協力してほしい。

 またもと・こうじ 富山市出身。高校卒業後、食肉卸や漁業関係の仕事に従事。40歳を過ぎたころから富山湾の清掃を始める。2014年に清掃ボランティア「富山湾海岸をきれいにする会」を設立した。同市田畑新町。

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May 25, 2020 at 03:09AM
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