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共同発表:結晶はどうやってできる? その瞬間を見た! - 科学技術振興機構

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人類が結晶を生み出してきた歴史は長く、紀元前より行われてきた製塩はその代表例である。現在では、結晶化は医薬・材料などさまざまな分野において欠かせない技術となっているが、その機構の理解は十分ではない。1913年にX線結晶構造解析法が提唱されて以来、結晶中の原子配列など静的な構造は明らかにされてきた一方で、結晶化という動的な過程を原子レベルで詳細に観察することは困難だった。今回、東京大学 大学院理学系研究科 化学専攻の中村 栄一 特別教授らの研究グループは、産業技術総合研究所の灘 浩樹 研究グループ長の研究グループと共同で、無秩序な分子集合体から結晶核が形成される過程を原子分解能透過電子顕微鏡でスローモーション映像として記録することに成功した。結晶化プロセスの最初期段階を空間的に精密に制御することで、これまで困難とされてきた結晶化現象の直接観察を実現した。1分子レベルでの動的挙動解析の結果、これまでその性質が明らかでなかった結晶化前の分子集合体について、結晶とは異なりその構造が動的に変化していることを発見した。本研究は、サイズ・構造選択的な結晶合成手法の開発や、天然の鉱物や歯・骨などの生体鉱物の生成機構解明につながると期待される。

本研究成果は、2021年1月21日(米国東部時間)に「Journal of the American Chemical Society(米国化学会誌)」にオンライン掲載されます。

本研究の主たる成果は、JSPS 科学研究費助成金(課題番号:JP19H05459「分子および分子集合体の動的挙動研究のための分子電子顕微鏡技術の開発」代表者:中村 栄一、JP20K15123「高速分子動画撮影による結晶化過程の四次元解析」代表者:中室 貴幸)および日本顕微鏡学会長舩記念特別研究奨励金(「その場観察によるナノ結晶の動的挙動研究の開拓」代表者:中室 貴幸)の支援により得られたものである。電子顕微鏡の動画記録と画像処理の最適化については、科学技術振興機構(JST) 研究成果展開事業 先端計測技術・機器開発プログラム(課題番号:JPMJSN16B1「原子解像度電子顕微鏡で得られる超高速分子動画の自動化解析技術の開発」代表者:原野 幸治)の支援によって実施された。本研究では、国際科学イノベーション拠点整備形成事業により導入され、東京大学 分子ライフイノベーション機構により運営されている共用機器である原子分解能透過電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM-ARM200F)を利用した。

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January 22, 2021 at 07:29AM
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