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トレンド変化で柔軟に? 車のタイヤサイズはどうやって決まるのか - ベストカーWeb

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 大きく薄いタイヤのトレンド化で、新車に付くタイヤの選定事情にも変化? 

 普段何気なく履いているタイヤ。摩耗して交換時期が来たり、スタッドレスタイヤを選ぶときにはじめて、どんなサイズのタイヤを履いていたんだっけ? と愛車のタイヤサイズをチェック人、少なくないのではないでしょうか。

 実際のところ、クルマには初めからタイヤはついていますからね。知らなくても特に困りません。そんな縁の下の力持ちのタイヤですが、ホイールのリム径が大きいの小さいの、タイヤの幅が太いの細いのいろいろあります。

 そんないろいろな種類の中から自動車メーカーはどうやってタイヤサイズを決めているのでしょう?

文:斎藤聡/写真:マツダ、トヨタ

【画像ギャラリー】意外と知らないタイヤのサイズ事情


■車格やグレードで決まっていたタイヤサイズ

2003年発売の通称“ゼロクラウン”。この頃までクラウンも16インチタイヤが標準だった

 タイヤの選定にはいくつかの条件があるようですが、昔はクルマのサイズやグレードによってホイールのリム径が決まっていたようです。

 トヨタ カローラは14インチ、クラウンは16インチといった具合に。それとともにクルマの重さでタイヤの幅や偏平率(編注:タイヤの幅に対する高さの割合。低ければ低いほど薄いタイヤになる)が決まっていました。

 新型車の場合、タイヤは細かな仕様書どおりにタイヤメーカーに作ってもらいます。ほとんどの場合、複数のメーカーでコンペティションが行われ、2~3メーカーのタイヤが選ばれます。

 特に海外で販売されるクルマは、現地で買えないといけないので、A社、B社、C社で販売地域をすべてカバーできるようにしています。

 自動車メーカーの立場としては、スポーツモデルやプレミアムモデルは例外になる場合もあるようですが、基本的には部品なので、どのメーカーのタイヤを装着しても性能は同じという立場です。

■メーカーの要求に合わせて作られる純正タイヤ事情

コンチスポーツコンタクト6を純正装着しているシビックタイプR

 実際には「A社のほうがグリップがいい」とか、「B社のほうが乗り心地がいい」といった微妙な違いはあるのですが、これはすべて自動車メーカーの仕様書を満たしたうえでの微差。最近では転がり抵抗とか、乗り心地、耐久性などが重視される傾向にあるようですが、そういったメーカーの要求によってタイヤは作られているのです。

 海外メーカーだと新型車のタイヤ開発に、新型タイヤの開発を重ね共同開発することも少なくありません。

 国産メーカーでも2017年に登場したシビックタイプR(FK8型)は、コンチネンタルタイヤと共同開発した「コンチスポーツコンタクト6」が装着されていました。このタイヤでニュルブルクリンクFF市販車最速(当時)の座を手に入れました。

 タイヤ開発では、ホンダからかなり強烈にモアグリップのオーダーがあったと、当時のエンジニアが言っていました。

 国産車の場合は、純正装着専用(開発)タイヤを装着しているほうが多いので、市販タイヤと同じ名前のタイヤを履いている例は少なめです。

■大きく薄いタイヤの流行でサイズの縛り少なく

215/45R18サイズのタイヤを履くMAZDA3 SEDAN 15S Touring(2WD車)

 最近のタイヤ選定事情は少しずつ状況が変わってきているようです。

 というのは、17~18インチが主流になり、タイヤの扁平率も50~40扁平くらいが多くみられるようになっています。世界的にリムサイズが大径化の方向にあり、ファッション性を含め偏平率の低い(厚みの薄い)タイヤが流行っているからです。

 リムサイズの大径化に伴って、かつてのようなタイヤサイズの縛りは少なくなっているようです。そのぶんタイヤ幅を細身にしているクルマも見られるようになっています。

 例えばマツダ3は、215/45R18(編注:それぞれ幅/扁平率 リム径を示している)が純正サイズ(グレードによる)です。

 かなり外径の大きなタイヤを履いていますが、タイヤの幅は比較的細身です。細身のほうが空気抵抗が少ないし、転がり抵抗も少なくしやすいからだろうと推察できます。

 マツダ3のタイヤサイズが面白いのは、18インチなのに45%偏平にしているところ。偏平率が高くなると接地面はスクエアで横長な傾向になります。高偏平でタイヤ幅が狭いと接地面積は小さくなってしまうわけです。そうなると操縦安定性は低くなってしまいます。

 マツダ3は45%扁平にするとともにタイヤプロファイル(タイヤ断面)を凸型にすることで接地長を長くとっているのです。

 タイヤは接地長を長くすると操安性が高くなるので、空気抵抗を減らしながら(転がり抵抗はタイヤ次第)操安性をバランスさせているというわけなんです。

■現代のタイヤサイズ選定事情 乗り心地は空気圧で調整?

タイヤを選ぶ際は、クルマの車重をロードインデックスの範囲内に収めることが重要

 もちろん、むやみに細いタイヤを装着するわけにはいきません。タイヤにはタイヤ1輪が支えられる限界荷重を示したロードインデックス(=荷重指数)というのがあるからです。

 タイヤを選ぶ際は、クルマの車重をロードインデックスの範囲内に収める必要があるからです。ロードインデックスはタイヤサイズでほぼ決まっています。

 荷重指数を超えていると、タイヤがヨレたり真っ直ぐ走りにくかったり、場合によっては発熱やバーストの危険性もあります。

 ちなみにタイヤのロードインデックスは空気圧によって変わります。タイヤの空気圧を決める際は、ロードインデックスを下回らない(たいていは余裕があります)範囲で調整しながら、操縦性や乗り心地などを決めていくのだそうです。

 装着する車の重量よりロードインデックスが圧倒的に大きいと、空気圧で調整をしても乗り心地は悪くなる傾向にあるので、スポーツカーなど特殊な用途のクルマ以外は選ばれないようです。

 いまは昔ほど厳しくないようですが、クルマの車格やボディサイズによってほぼリム径(ホイールのサイズ)が決まっていて、組み合わせるタイヤの幅や扁平率によって空気圧が決められている、と考えてもらっていいと思います。

【画像ギャラリー】意外と知らないタイヤのサイズ事情

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