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「世界一臭い」缶詰を売る自販機 「夏こそ食べたい」需要を聞いた - withnews

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「世界一臭い缶詰」を東京の自販機で売っていた――。そんな投稿がツイッターで話題になりました。一体、誰のために、何の需要があって……。関係者に話を聞きました。

久しぶりにスウェーデン大使館行ったらホールにスウェーデン自販機があり、シュールストレミング売ってました
お値段5,500円

爽やかな白い自販機には、確かに「TRY SWEDISH!(スウェーデンの食を試して!)」と書かれています。

画像をアップにすると、ポップな包装の菓子などと並んで、赤と黄色の派手な「警戒色」をしたシュールストレミングの缶詰が……。

「シュールストレミング」と言えば、塩漬けしたニシンを発酵状態のまま詰めたスウェーデンの缶詰食品。においの濃度は納豆の60倍とも言われ、「世界一臭い」「地獄の缶詰」と称されるほど。

この投稿には「自販機は無事なのかな」「買った時に下にガコンと落ちたショックで破裂したりしないの?」とコメントもざわつき、1万件以上のいいねがつきました。

投稿をしたのは、スウェーデンの伝統楽器「ニッケルハルパ」の奏者で、講師でもある小柏(おがしわ)奈々さんです。

「ニッケルハルパ」と聞くとピンと来ない方も、その音色は、国内の有名雑貨店でBGMとして聴いているはず。

美しい調べは、小柏さんのホームページなどから聴くことができます。

あの爽やかな音と、森と湖畔が、まさにスウェーデンのイメージです。

そのイメージで見ると、「世界一臭い」と言われる缶詰は、なんだか「異質」な存在にも思えます。

ところが、小柏さんによるとスウェーデンでは、夏は「シュールストレミング」の季節。わざわざ集まって、シュールストレミングを振る舞うパーティーが開かれるほどで、小柏さんも10回ほど、本場の味をトライしたことがあるそうです。

平たいパンにシュールストレミングを乗せたところ、現地の方に「えっ少な過ぎじゃん!?」とダメ出しされたとのこと。

なぜ、日本で、自販機で売ることになったのでしょうか。いきさつを、スウェーデン大使館に聞きました。

この自販機を設置したのは2020年6月でした。

前年から、集中的にスウェーデンの食のプロモーションをする「Try Swedish!」を進めていたところ、内部で「もっと面白い手法でプロモーションしたいなあ」と話が上がったそうです。

日本は世界でも有名な「自動販売機大国」。スウェーデンの食と、自販機を融合させたら、ユニークなのでは! そう考えたと言います。

コロナ禍で非接触販売の需要も上がり、スウェーデンの食を詰めた「自販機」は好評でした。

ツイッターで心配の声が上がっていた「落ちたときの衝撃でシュールストレミングの中身が飛び出ることはないの?」との疑惑。

大使館の担当者によると「こちらで扱うシュールストレミングは冷蔵で保存しているため発酵で缶が膨張することはありません。中身が衝撃で飛び出ることはないです」とのこと。

なかなか自販機ではお目にかかれない高額の値段設定も、「シュールストレミングは『航空危険物』に該当するため、国内の輸入代理店が輸入する際に、特別梱包と危険物加算料金を支払うため、値段が高くなってしまうと聞いています」。

かなりのコストをかけて、輸入されているようです。

一体、どんな人が買いに来るのでしょうか。

自販機は当初は一般の人の利用を見込んでいたそうですが、現在はコロナ禍の影響で大使館に用事のある人しか利用することができません。

でも、「これからの時期は、大使館に用事で来た際に購入する方も増えます。イベントの際は2日で10個売れたこともあります」と、需要を見込んでいます。

春にバルト海でとれたニシンを加工して発酵を進め、夏の8月下旬から9月にシュールストレミングの「初物」を屋外で食べる、「シュールストレミングパーティー」を開くのが、スウェーデンの伝統。

日本に暮らすスウェーデン人にとっては、夏が来ると思い出す故郷の味なのかもしれません。

日本ではまるで「罰ゲーム」のような扱いになってしまう、シュールストレミングですが、大使館の担当者は「日本では、そのまま食べてしまう方がいますが、そのままでスウェーデンで食べる人はいません」と残念がります。

おすすめの食べ方を聞くと、「ぜひ、ツンブロードというパンの上にバターを塗って、その上に、スライスした茹でたジャガイモと、刻んだレッドオニオン、刻んだシュールストレミング、サワークリームとディルを乗せて食べて見てください。このようにして食べると、皆さんが思っているよりも食べやすいですよ!」。

ツンブロードは冷凍のものがIKEAでも売っているそうです。

自販機ではほかにも、北欧のクッキー「ジンジャースナップス」や、スウェーデンの主食であるクリスプブレッドがサンドウィッチになった「Wasa」など、トライしやすい食品も扱っています。

また、総人口の1割がベジタリアンかビーガン、3割がフレキシタリアンという、植物性の食品が豊富なスウェーデンならではで、環境に優しくヘルシーで美味しい代替乳「SPROUD」も売っているそうです。

7月16―18日には、東京都立川市にある複合施設「グリーンスプリングス」で開かれる「北欧市場TACHIKAWA LOPPIS」に、スウェーデン大使館も出展し、そこに、この自販機も登場するそうです。

17日14時からは、「スウェーデン夏の食について&シュールストレミングの伝統的な食べ方」のトークショーを行い、販売もあるそう。興味のある方は、ぜひ、トライしてみてください。詳しくはTry Swedish!のインスタで。

また、記事内で紹介した「ニッケルハルパ」も、演奏を聞くチャンスがあるそうです。

毎月開催されている「東京北欧セッション」は、北欧の伝統音楽を誰でも一緒に弾いて楽しめるイベント。

百聞は一見にしかず。味で、耳で、北欧の夏を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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June 28, 2022 at 04:51AM
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