サバ缶ウクライナへ発送小浜市今月下旬にも現地に - 中日新聞

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ウクライナの避難民に届けられるサバ缶＝小浜市役所で

　小浜市は十三日、ロシアの侵攻を受けるウクライナ国内の避難民に向けて、食料支援物資のサバ缶百箱（二千四百缶）を発送した。空路と陸路で運ばれ、早ければ今月下旬にも現地に届く見込み。　（鈴村隆一）

　小浜特産で長期保存の利くサバ缶による支援は、五月にあった松崎晃治市長と松田邦紀・駐ウクライナ大使のオンライン面会の場で決定した。市が市内の事業者らに協力を呼びかけ、福井缶詰と小浜海産物が各九百六十缶、同市食品加工協同組合が四百八十缶を提供した。

　用意したサバ缶は、現地で好みの味に調理できる水煮としょうゆ味の二種類。日本国内のウクライナ人への聞き取りで、魚や缶詰を食べる習慣があること、しょうゆには比較的親しみがあることを確認し、なじみの薄いみそ味は避けた。

　市役所前で出発式があり、市職員らがウクライナ国旗を振って缶詰を積んだトラックを見送った。石川県の小松空港から成田空港を経由してドイツ・フランクフルトまで空輸され、そこからは陸路でウクライナ国境に近いポーランド・ジェシュフの倉庫に運ばれる。倉庫を管理する国際移住機関（ＩＯＭ）がウクライナ国内の避難民に分配する。

　松崎市長は「ロシアの軍事侵攻は北朝鮮による拉致問題と同様に極めて重大な人権侵害。支援の思いの積み重ねが国際社会に平和を訴える大きな力になり、一日も早く侵攻が終結するよう祈っている」と話した。